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【韓国】韓国特許法の改正

浅村特許事務所 知財情報 
 2016年3月15日


【韓国】韓国特許法の改正


 

2016年2月29日に韓国特許法(法律第14035号)及び実用新案法(法律第14034号の一部改正法が公布されましたので、現地代理人からの情報を基にその概要をお知らせします。改正法は2017年3月1日から施行される予定です。

 

1.審査請求期間の短縮(特許法第59条)

 特許出願の審査請求期間を、【特許出願日(PCT出願は国際出願日)から5年】を、【3年】に短縮します。改正規定は、施行日以降に出願された特許出願に適用されます。

 

2.特許取消申請制度の導入(特許法第132条の2など)

 特許権の登録広告日から6ヶ月となる日まで、何人も以下の理由に基づき、特許取消の申請を審判院に提出することができます。

  1. 刊行物公知
  2. 刊行物公知に基づく進歩性欠如
  3. いわゆる拡大先願規定違反
  4. いわゆる先願主義に関する規定違反

但し、審査官が審査時に引用した先行技術文献(登録特許公報に掲載)のみを根拠に特許の取消を申請することはできません。

特許取消申請制度は、無効審判制度に比べより少ない費用、より簡潔な手続で特許の取消が可能になります。一方、特許取消申請制度は、査定系の手続であり、申請人は、申請後の手続に関与することはできませんが、特許権者には訂正及び反論の機会が与えられます。特許取消決定に対しては、特許法院に審決取消訴訟を提起できますが、棄却決定に対しては不服申立できません。

 

 以下が手続きの概要です。

 

 

(韓国KOREANA特許事務所より承諾を得て引用)

 

 

 (韓国KOREANA特許事務所より承諾を得て引用)

 

 

この改正規定は、施行日以降に設定登録された特許権に適用されます。

3.職権再審査制度の導入(特許法第66条の3)

 特許査定が出た後に、新規性等の明確な拒絶理由を発見した場合には、特許権の設定登録前であれば、職権により特許査定を取り消し、再審査することができます。

 職権での再審査を行う場合には、最初の拒絶理由通知が出願人に通知され、応答の機会が付与されます。

 

(韓国KOREANA特許事務所より承諾を得て引用)

 

 

 職権再審査は、施行日以降に特許決定された特許出願に適用され、拒絶理由の存在が明確な場合に限って再審査するように運用される予定です。

 

4.職権補正制度の整備(特許法第66条の2)

 改正前は、軽微な誤記のみ職権補正の対象でしたが、本改正では、拒絶理由に該当する記載不備も明らかに間違った記載の場合には、職権補正が可能となります。本改正法下では、職権補正に出願人が同意しない場合、特許決定が取り消され、職権補正がなかったものとみなされます。

 

 (韓国KOREANA特許事務所より承諾を得て引用)

 

 

 本改正規定は、施行日以降に行われる職権補正に適用されます。

 

5.正当権利者の出願期間の延長(35条)

 正当権利者の出願について、無権利者の特許公告後2年までに出願するという除斥期間が削除されます。本改正規定は、施行日以降に設定登録された無権利者の特許権に適用されます。

 

 

6.特許権移転請求制度の導入(第99条の2など)

 除斥期間なく正当な権利者が無権利者の特許権の移転を法院に直接請求できる制度が施行されます。これにより、正当権利者は、無権利者の特許を無効とし、自ら出願する方法の他、直接、無権利者の特許を自らに移転させる方法を通じて、自らの権利を保護することができます。

 本改正規定は、施行日以降に設定登録された無権利者の特許権に適用されます。

 

7.外国審査結果提出命令制度の導入(第63条の3)

 審査官は、パリ条約に基づく優先権主張出願の第1国出願の審査で引用された文献を提出するように命じることができます。

 本改正規定は、施行日以前に出願した特許出願にも適用されます。

 

8.国内優先権主張出願の基礎出願の書類閲覧(55条)

 国内優先権主張出願の基礎出願が書類閲覧の対象になる事を明確にします。

 本改正規定は、施行日以降に出願した国内優先権主張出願の基礎出願に適用されます。

 

9.訴訟当事者手続中止申請(第164条)

 現行規定では、法院が職権で侵害訴訟手続を中止することができますが、本改正規定では、無効・訂正審判確定時まで訴訟当事者が侵害訴訟手続の中止を申請可能とします。

 

10.特許無効審判の訂正請求取下げ可能時期の変更

 現行規定では、訂正請求の取下げ可能時期について規定が無く、いつでも請求を取下げる事が可能になっています。本改正規定では、訂正請求の取り下げは、訂正請求の可能な期間、同期間満了日から1月までの期間又は補正可能期間(訂正拒絶理由通知に対する意見書提出期間)に限り、請求の取下げが可能となります。

 本改正規定は、施行日以降に訂正請求される無効審判に適用されます。

 

 

 


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