
浅村特許事務所 知財情報
(2017年9月30日発行)
アメリカ AFCP 2.0及びQPIDS 期間の延長
米国特許商標庁(USPTO)は2017年9月28日、AFCP 2.0及びQPIDSの両試行プログラムの申請期間を、2018年9月30日まで延長することを公表しました (i) 。
AFCP 2.0及びQPIDSの両試行プログラムは、これまでに二回の期間延長がなされています。いずれも有用なプログラムとして存続が望まれていたものですので、朗報といえます。
◇ AFCP 2.0とは? (ii)
AFCP 2.0(After Final Consideration Pilot 2.0)は、出願人がFinal Office Actionの通知を受けた場合に、所定の手続(AFCP Response Form (PTO-2323)の提出)を行うことにより、継続審査請求(RCE)をすることなく、再度の調査及び審査を受けることが可能になるプログラムです。
◇ QPIDSとは? (iii)
例えば、米国での審査が完了し、特許発行料(Issue Fee)を納付した後に、他国の審査で今までに見つかっていなかった先行技術文献を情報開示(IDS)する必要が生じた場合、特許発行を取り下げる手続をとると同時に継続審査請求(RCE)又は継続出願(Continuation Application)の手続をとる必要がありました。継続審査において、当該先行技術文献が特許性になんら影響しないことがわかった場合は、再度特許許可通知が発行され、出願人にとってはRCE等の手続費用が無駄となってしまいます。
ここで、QPIDS (Quick Path Information Disclosure Statement)では、特許発行料(Issue Fee)の納付後に、他国の審査で今までに見つかっていなかった先行技術文献を情報開示(IDS)する必要が出た場合に、継続審査請求(RCE)をすることなく、審査官が当該先行技術文献の開示内容を審査し、特許性に影響を及ぼすか否かを判断します。特許性に影響がない、つまり審査を再開する必要がないと判断した場合は、審査官によりNotice of Allowabilityが発行されます。
注釈:
(i) USPTO Subscription Center 2017/9/28
https://content.govdelivery.com/accounts/USPTO/bulletins/1ba0087
(ii) After Final Consideration Pilot 2.0 —USPTO
https://www.uspto.gov/patent/initiatives/after-final-consideration-pilot-20
(iii) Quick Path Information Disclosure Statement (QPIDS) —USPTO
https://www.uspto.gov/patent/initiatives/quick-path-information-disclosure-statement-qpids
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