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アメリカ Glossary Pilot Programの実施期間が延長された

浅村特許事務所 知財情報
 2014年12月10日


アメリカ Glossary Pilot Programの実施期間が延長された


 

【要約】

USPTOは、特許の質の向上を目指して、2014年6月2日より、明細書中にグロッサリセクションを設けて、クレーム等で使用した用語の定義を記載するプログラムを実施しているが、この実施期間が2015年6月2日までか、又は200件の許可可能な申請を受けるまでの何れか早い方まで延期された。

 

USPTOは、2014年6月2日より、コンピュータ関連及びビジネス方法の発明について、そのクレームの明確性を向上させ、審査を容易にするために、明細書中にグロッサリセクションを設けて、クレーム等で使用した用語の定義を記載するプログラムを実施している。

当初、開始より6か月間か又は200件の許可可能な申請を受けるまでの何れか早い方まで実施する予定であった(下記の既発行海外情報要約参照)。

最近行われたUSPTOの発表によると、このプログラムの実施期間は、2015年6月2日までか(当初より半年間延長)、又は200件の許可可能な申請を受けるまで(当初と同じ)の何れか早い方まで延長された。なお、2014年12月5日の時点で、58件の申請が許可され、64件の申請について審査中である(USPTOのウェブサイト掲載の統計より)。

 

USPTOによる当該発表

http://www.uspto.gov/patents/init_events/glossary_initiative.jsp

 

以下に、2014年4月に発行した「海外情報要約234号」に掲載した関連記事をご参考のために再度掲載する。

 

『Glossary Pilot Program が2014年6月2日に開始される』

USPTOは、特許出願の明細書中にクレーム等で使用した用語の定義を記載したグロッサリセクションを設けることによって、特許の質を高めることができるかどうかを判断するために、Glossary pilot program(グロッサリ パイロット プログラム)を開始すると発表した(下記URL参照)。

 

Federal Register:

http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/FR-2014-03-27/pdf/2014-06792.pdf

 

このプログラムは、2014年6月2日に開始し、6か月間か又は200件の申請を受けるまで(何れか早い方まで)継続する予定である。

このプログラムの適用を受ける出願は、最初の庁指令発行までは特別事件記録簿(special docket)に従って処理されることにより早期審査に付される。しかし、出願人が最初の庁指令に応答した後は、一般補正事件記録簿(regular amended docket)に従って処理されることになる。

このプログラムが利用できるのは、コンピュータ関連の発明及びビジネス方法の発明であり、審査の技術分野がTC2100、TC2400、 TC2600、又はTC3600(ビジネス方法のみ)に分類される出願に制限される。

更に、このプログラムの適用を受ける出願は、原特許出願、又はある一定条件下の一部継続出願であり、再発行出願、仮出願は含まない。独立クレーム数は4つまでであり、クレーム総数は30まででなければならない。

このプログラムの適用を受けるためには、出願人は、出願と同時に、申請書(様式PTO/SB/436、タイトル“Certification And Petition To Make Special Under The Glossary Pilot Program”)を提出すること、及び明細書の詳細な説明部分の最初にクレームの用語その他出願人が適当と思う用語の定義を記載したグロッサリセクションを設けることが必要である。

このグロッサリセクションにおける定義は、軽微な誤植を訂正する場合を除いて、審査の過程で、補正又は削除することはできず、その定義は説明中で又は手続きの過程で否定することも許されない。

 

注)外部のリンク先記事は消去されることもあります。


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