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カナダ 印紙代の値上げ及び小規模事業体の要件緩和

 2023年 9月19日
浅村特許事務所 知財情報


カナダ  印紙代の値上げ及び小規模事業体の要件緩和


 



 2024年 1月 1日から規則改正により、カナダ知的財産庁(CIPO)の印紙代のほとんどが大幅に値上げされます。項目に応じ25%~36%の増額となります。 カナダ知的財産庁はこれまでの20年間、料金について大幅な見直しをしておりませんでした。今回の値上げは、インフレ、人件費増大、庁内IT化経費の増加等がその要因です。

 

以下、主な項目について現行料金と値上げ後料金を比較してご紹介致します。
「現行料金」→「新料金」の順の表示となっています。
尚、単位はカナダドルです。2023年 9月15日時点において、1カナダドルは約109円です。

 

【特許印紙代】 

 出願 :  420 → 555

 審査請求及び継続審査請求 :  815 → 1,110

 認可 :  305 → 420

 年金(2年目の場合) :  100 → 125

 

【小規模事業体について】

 現在、カナダでは「小規模事業体」の定義に該当する場合、特許の取得・維持に係る料金が50%軽減されています。 2024年 1月 1日より印紙代が値上げされますが、その一方で、「小規模事業体」の定義が、「従業員数50人以下の事業体」から「従業員100人未満の事業体」となり、要件緩和がされます。

 

 [2024年1月以降の小規模事業体の定義]

 ・従業員100人未満の企業又は大学であること、

 ・100人以上の従業員を有する企業に直接的に又は間接的にコントロールされていないこと、

 ・100人以上の従業員を有する企業に対し、譲渡/ライセンスしていないこと、又は譲渡/ライセンスの義務を負っていないこと。

 

 [小規模事業体に該当するか否かの判断時期]

  ・国際出願と分割出願を除く特許出願の場合は、出願日時点において、出願人が上記定義に該当すると軽減措置の適用があります。

  ・国際出願の場合は、国内移行日時点において小規模事業体に該当すると、軽減措置の対象となります。

  ・分割出願に関しては、親出願がこの小規模事業体に該当する必要があります。

 

【商標印紙代】 

 出願 :  350 → 460    

 出願クラス追加 :  105 → 140

 更新申請 :  420 → 555

 更新クラス追加 :  130 → 175

 移転登録申請 :  100 → 125

 異議申立て :  790 → 1,050

 不使用取消請求 :   420 → 555

 

【意匠印紙代】

 出願: 430 → 570

 (図面が10ページを超える場合、1ページにつき14カナダドルが追加されます。)

 年金: 376 → 500