2023年 7月28日
浅村特許事務所 知財情報
カタール GCC商標法とその施行規則が発効
カタール商工省は、GCC商標法とその施行規則を採択することを発表しました。
50の条文からなるGCC商標法とその施行規則は、登録、更新、譲渡、取消手続、印紙代、補充書類、審査の標準処理期間、異議申立期間など、商標を管理する一般的な事項を規定しており、カタールにおいて2023年8月10日から発効となります。
それに伴いカタールでは次の変更があります。
・一部印紙代について値上げ又は値下げの改定がされます。
・異議申立書提出期間が4か月から2か月に短縮されます。
・音響商標や匂い商標も登録可能となります。
・指令応答期限が2か月から1か月に短縮されます。
・公告決定となった場合、その通知を受けた日から30日以内に公告料を納付することとなります。
【備考】
GCCとは「Gulf Cooperation Council」の略で、日本語では「湾岸協力会議」と訳されています。防衛・経済をはじめとするあらゆる分野における参加国間での調整、統合、連携を目的としています。現在、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートの6か国が参加しています。
GCC商標法はGCC加盟国の国内で承認がされて始めて当該国で有効となります。
GCC商標法は、加盟国共通の一般規則をまとめたものではありますが、単一出願システムは設けられておりません。そのためGCC諸国で商標の登録を希望する場合には、6か国それぞれの国において個別に商標出願を行う必要があります。