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インドネシアにおいて、インドネシア知的財産総局が年金未納者に対する厳しい措置を発表

浅村特許事務所 知財情報
第275-1号(2018年10月発行)


インドネシアにおいて、インドネシア知的財産総局が年金未納者に対する厳しい措置を発表



インドネシア知的財産総局(DGIP)は、2018年8月16日付けで、旧法下で放棄した特許に関する未納年金の支払いを特許権者に強く求めるサーキュラーを発行した。
 具体的には、放棄した特許について未納の年金(年金納付期限が現行法の施行日である2016年8月26日より前のもの)がある(元)特許権者は、サーキュラーの発行日から6ヶ月以内の「2019年2月15日」までに、未納年金と利息の全額を支払う必要がある。
 特許権者が上記期限までに支払わない場合には、インドネシア知的財産総局(DGIP)は、支払いが完了するまで、その特許権者から出願された新規の出願を受け付けないとの立場を示している。

 旧法では、原則、特許が付与されてから1年以内に出願日から起算した累積年金を一括で納付する必要があった。累積年金の納付は特許付与の要件ではなかったため、出願人は特許付与の通知を受領した後は仮に放棄を希望する場合でも累積年金の納付義務を免れることはできなかった。
 また、特許後に毎年納付する年金は、納付期限が登録日起算であり権利期間(出願日起算)とずれていることに加え、権利期間が開始してから当該年度の年金を納付する「後払い」であった。そのため、例えば、特許権者が年金を支払わないことにより受動的に特許権を放棄したい場合でも、既に開始している権利期間の年分の年金を支払う義務が生じていた。
 さらに、初回の累積年金及び特許後の年金の何れについても支払いには3年間の猶予が認められており、猶予期間が経過するまで特許権は失効しないとされていた。その結果、特許権者が年金不納により受動的に特許権を放棄したかった年分だけでなく、その後の猶予期間中の年分についても年金納付義務が累積していた。なお、特許権者が放棄書を提出して積極的に特許権を放棄すれば、その後(猶予期間中)の年金納付義務を回避することは可能であった。

 今回のサーキュラーによれば、上述した未納の年金がある場合、「2019年2月15日」までに支払わなければ、新規の出願を受け付けてもらえないという不利益を被る可能性がある。

 これに関し、2018年9月~10月上旬にかけて、該当する未納の年金がある特許権者に対して、インドネシア知的財産総局(DGIP)が正式な通知(未納の年金がある旨と期限までに支払わなければ新規の出願を受け付けない旨の通知)の発行を始め、既に該当する全ての特許権者に通知が届いているのではないかとの情報がある。
 一方で、インドネシア知的財産総局(DGIP)において年金の記録が正しく更新されているか、全ての該当する特許権者を正しく抽出し期限までに正式な通知ができているかについて懸念があるとも言われている。

 既に正式な通知を受けている特許権者は、「2019年2月15日」までに支払いを行うことに注意が必要である。また、そのような通知を受け取っていないが、2016年8月26日より前に年金不納により受動的に特許権を放棄したケースがある場合は、現地代理人にその放棄した特許についてのステータスを問合せ、必要な対応を取ることが考えられる。


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