浅村特許事務所 知財情報
第272-1号(2018年4月発行)
クウェート クウェート特許庁、PCT国際出願の国内移行受け入れを開始
クウェート特許庁によると、海岸協力会議 (以下「GCC」)特許庁との協力により、全ての係属中のクウェート特許出願の方式審査を完了し、今後は2008年以降に出願された特許出願の実体審査を実施する予定であるとしています。また、審査機関はGCC特許庁になるとしています。
更に、複数の外国代理人からの情報 によると、クウェート特許庁は、2018年3月27日より自国を指定したPCT国際出願の国内移行の受け入れを開始しているとのことです。
クウェート特許庁は、2016年4月にGCC特許法及び規則を採用、クウェートでの権利保護を得たい場合はGCC特許による権利化を図るよう勧告し、自国に対する新規の特許出願の受付を停止しました。一方で、クウェートは2016年6月にPCTに加盟し、同年9月にその効力が発生となっております。
しかし、国際出願を利用しクウェートでの権利化を図ろうとしても
1)GCCはPCTに加盟していないため、国際出願でGCCを指定できない
2)国際出願でクウェートを指定可能だが、その国内移行はクウェート特許庁によって受理されない
という混乱した状況が発生していました。
今回の国内移行受け入れ開始の情報は、これまで混乱していた状況の改善を示唆するものであると思われます。
クウェートにおける国内移行の実施に関する手続きやガイドラインについては、現在整備中であるとのことです。
本件について新たな情報が入りましたら、随時お知らせいたします。
1)湾岸協力会議(GULF COOPERATION COUNCIL):加盟国は、バーレーン、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートの6ヶ国。
2)「複数の外国代理人からの情報」として、以下を参照しました。
AGIP: http://www.agip.com/news.aspx?id=14399
Saba IP: http://www.sabaip.com/en/News/Kuwait-Country-Update
Email: asamura@asamura.jp |
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